そういえばDTM机を作ってみたんですよ。
半年くらい前に。
今更ながらその辺の話をしようかと思います(2016年9月19日に追記しました)。
DTM机ってなによ
文字通りDTMをやるときの机です。
DTMはほぼPCでやるので、イコールPCデスクってことなんですけど、
鍵盤を弾く人なんかだと、机あるいはその近くに鍵盤を置くかと思います。
![ikdesk](https://hiyamake.net/wp-content/uploads/2015/10/ikdesk.jpg)
こんな感じで机上にミニ鍵置く人もいると思うんだけど、
やっぱりでかい鍵盤、それも88ピアノ鍵盤なんかだと
スペース的な問題が生じるわけで。
よほどでかい机じゃないと、鍵盤が邪魔で机として使えなくなっちゃう。
そこで『88鍵盤が置けて机として使える』ものが欲しくなるわけです。
DTM机の例
DTM机として出回っている市販品のほとんどは『PCデスクベース』のDTM机で、
正直あんまりあてにならない。
49鍵盤くらいなら置けるかもだけど、88鍵盤はとても無理。
じゃあ、全くそういう88鍵盤が置けるものが無いのかというと、
輸入家具まで手を出すとイタリアのZaorがかっこいいのを出してます。
![zaor](https://hiyamake.net/wp-content/uploads/2015/10/zaor.jpg)
Windows XPなのが気になるけど。
あと中国メーカーも出してるのを見かけました。
上海で発見。名前忘れちゃったけど。
これは鍵盤も埋め込んであったので自分の鍵盤使うなら改造が必要かな。
で、これらのものを個人で買おうと思ってもなかなか難しい。
ZaorのDTMデスクはMedia Integrationさんでも取扱い始めたみたいだけど、
上記の机で¥498,000だそうです。
石油王クラスの方なら即決で買えますが、ちょっと一般的な層では
手の届かないこのお値段。
となると作るしかない。
自作DTM机
ググるといくつか作ってる方がいます。
■BeSIDE APPLE
http://takabo.net/2010/10/18/home-erecta-dtm-desk/
いわゆるスチールラックで作った方。
これは失敗が少なく作りやすい気がします。
ただぼくも一度シミュレーションしてみたけど88鍵だとちょっと厳しいと判断。
最長のスライドパーツである幅120cmに収まる鍵盤なら可能かな。
でもフローティングジョイント併用で150cm棚板に鍵盤載せて120cmスライドを机にすれば
M-AUDIOとかの薄い88鍵ならいけるかも…?
HOME ELECTAのページで確認してみてください。
■DTM机 ◆ 自作のススメ
http://ameblo.jp/dtmdeskdiy/
たぶんこの界隈で一番有名かと。
更新途絶えてるけど、すさまじいカッコよさ。
突き詰めると大変そうだけど、この方が一番最初に作ったやつなら作りやすそう。
作り方も載ってるし。
ということで、自作DTM机のススメにすすめられて作りました。
机を作るぞ
できました。
![dtmdesk01](https://hiyamake.net/wp-content/uploads/2015/10/dtmdesk01.jpg)
普段使いモード。
で、DTM時がこう。
![dtmdesk02](https://hiyamake.net/wp-content/uploads/2015/10/dtmdesk02.jpg)
天板をスライドさせると鍵盤が出ます。
僕は鍵盤さえ弾ければいいのでこれくらいの開度で使ってます。
フルに開けば鍵盤のパネルも触れます(キーボード置けなくなるけど)。
で、どうやって作ったかは今更ぼくが書かなくても
DTM机 ◆ 自作のススメさんに詳しく載ってるし、
こちらのサイトも参考になります。
■H/MIX GALLERY のブログ
http://hmix.net/blog/?p=601
特に天板スライド部分はこのサイトのほうが詳しくて良いですね。
ちなみにぼくも一回失敗してます!
その他大したオリジナリティじゃないけど、
マイクプリ用のラックを机につけてます。
![dtmdesk04](https://hiyamake.net/wp-content/uploads/2015/10/dtmdesk04.jpg)
オーディオインターフェースの上に直に重ね置きしたくなかったのです。
なんとなく排熱的なのが気になるので。
あと、前述のサイトは鍵盤本体(を置く台)もスライドする設計でしたが、
ぼくはスライドさせませんでした。
天板だけずらしてさっと弾けるほうが良いなあと思ったので。
使って良かったなあと思う点
まあ半年くらい使ってますが、一番いいのは
・机を気に入ってるので散らかさない
ことです。
これ重要。
結構ケーブル類とかピックとか何やかんや出しっぱなしにしがちですが、
ちゃんと片付けるようになりました。
キレイだとストレスもたまらないし。
![deskkeepre](https://hiyamake.net/wp-content/uploads/2015/10/deskkeepre.jpg)
キレイをキープしてます。
その他は
・鍵盤にホコリがかぶらなくなった
・鍵盤置いてても書き物やお絵描きができる
・タイピングやマウス操作がしやすくなった(前は机が無かったので)
・ネットサーフィン中に頬杖がつける
・机が広くて他のノートPCも併用できる
といった感じですかね。
![dualpcre](https://hiyamake.net/wp-content/uploads/2015/10/dualpcre.jpg)
事務と制作PCを分けてる人にも安心のスペース感。
良い曲が作れるようになった、とか収入が増えた、とかモテるようになった、とか
そういうのは残念ながら実感ありません。
良い曲を作りたい人は別途がんばってください。
あ、曲のクオリティが上がるわけではないですが、
この机にしてから制作効率は割と上がりました。
最近だとバイオリンを録っている最中に一度バイオリンを机に置いて
打ち込みを直してもう一度録る、
みたいなこともやったりしてます。
これはかなり良いです。
![recvlnre](https://hiyamake.net/wp-content/uploads/2015/10/recvlnre.jpg)
こんな感じ。録りと打ち込みがシームレスに作業できます。
作って良くなかったなあと思う点
いや、良くなかったなあとは思わないけど、
デメリット的な部分を挙げておくと、
・値段が高くなりがち(8万近い…)
・高さ、ヒザ下スペースなどサイズが普通の机に比べると使いづらい
かな。
値段は材料費だけで8万くらいかかった気がします。
特に一回想定した組み方が出来なくて一部再発注したので…。
まあ余った材料は別のところに有効活用できたので、ムダにはならなかったけど。
サイズはこれ、どうしようもないですね。
鍵盤の適正位置、適正なヒザ下スペース、机の適正高さが
全部微妙に合わないので、間を取りながらうまいこと調節するしかないです。
DTM机を作りたくなった人へ
がんばってください。
応援してます。
や、まあ、前述のサイトを見れば問題なく作れると思うので、
ぼくからのアドバイスとしては
・アルミフレームメーカーから無料提供されている3D図面ソフトは自分で使って描いたほうが良い
・ポンチ図を描く
・材料サイトのカタログ部品をよく見ておく
をやっておくとスムーズでトラブった時にすぐ修正できました。
3D図面はDTM机のススメサイトからもダウンロードできますが、
自分で描いたほうが作るときにスムーズです。
その前段階にポンチ図を描くと良いです。
ポンチ図はExcel方眼で書いてました。理系的にやっちゃいかんやつですいません。
ということで興味のある方はぜひどうぞ。
ちなみにまったくDIYやらないぼくでも作れたので、
思ったよりは簡単だと思います。
![rakugakire](https://hiyamake.net/wp-content/uploads/2015/10/rakugakire.jpg)
机のスペースでラクガキも出来るよ。
![dq5re](https://hiyamake.net/wp-content/uploads/2015/10/dq5re.jpg)