前々から欲しいなと思ってたけど、なかなか日本では手に入らないエレアコの5弦バイオリン。
ちょうどクロサワ楽器さんに問い合わせたら在庫あったので、入手しました。
David GageのRV5PEというやつです。
Realistというメーカーのピックアップが載ってるエレアコ。
見た目結構かっこいい色味。
オールド感出し過ぎてなくてほどよい感じ。
さっそく以下、音源交えて簡単にレビューしてみました。
あくまで僕の所感なんで、趣味でバイオリン弾いてる人の意見の一つ程度に捉えてください。
ピックアップの音
Realist(ピックアップメーカー)のページでも音は聴けるんだけど、
結構楽器本体の生音が同時に収録されていてピックアップ本来の音がよくわからないのが多い。
ということで、ピエゾの収音をラインで録ってみたよ。
UAの710 Twin finityを通して録ったピックアップ素の音。
PEモデルのみパッシブのトーンノブがあるけど、ここでは全開してます。
スタンダードな枯れ葉(Autumn Leaves)だけど、テーマ気にせず好きに弾いてます。
僕はJazz奏者じゃないのでその辺ご了承ください。
さすがにピエゾ感はあるけど、ここまで空気感ある音が出るとは思ってなかったので驚き。
ちなみにこれ、モニタリング環境をヘッドフォンとスピーカーで変えるだけで印象変わるので、
フルレンジのアコースティックアンプで出して録ったほうがそれっぽいと思います。
壷井さんもライブでそうされてるみたいです。
アンサンブル内でのエレアコサウンド
で、先ほどのピエゾ音源にプラグイン挿して整えてバッキング付けたバージョン。
バッキングは例によってPianoteq5、Addictive Drums2、Kontakt MM-Bassを使った打ち込みです。
EQやコンプなど基本的にうっすらです。
フルレンジに近いと思われるキャビシミュとか試したけど、ちょっと合わなかったので
素のピックアップ出力音をベースにしてます。
こういう編成で聴くならピックアップでも全然問題ないかなと思う。
もうちょいアンプ(というかキャビ通った音)でまとまった音にしたほうがアンサンブルのバランスは良いかな。
今回は全部クリーンな音で弾いてるけど、ピックアップならソロの途中からエフェクトガンガンかけていけるし、表現の幅は拡がる感じがするよ。
続いて弾いた感じの所感です。
ネックは少し太め
僕の持ってる原田バイオリン工房さんの5弦ソリッドよりやや太いネックで指板のRはやや少ない感じ。
あとネック裏の感触が意外と木っぽい。もうちょっとツルッとしてるかなと思うけど、これは単に新品で擦られてないだけかも。
弦のテンションはちょっと低い
僕の4弦アコースティックよりは少し弦のテンションが低いので、スライド表現やギター的なビブラートがしやすいです。その代わりスピカートした時の弓の跳ね返りがちょっと弱い気がするので、弓の毛はいつもよりちょっと強めに張ったほうが良さそうな印象。
Wittnerのペグは便利そう
僕のモデル(PE)はペグがWittnerのギアペグなんだけど(詳しくはこちらを参照)、巻いた感覚と音の変動幅が普通のバイオリンと違うので、慣れないとチューニングに違和感があります。
温湿度とか物理的な衝撃でペグが逆戻りすることはないようなので、ライブ向きかな。
僕、2回くらいライブでチューニング大狂いして仕切り直したことあるので、助かります。
あとペグの巻き回数に対して張力がなかなか変わらないので、弦の早替えは難しいです。
シールドジャックの位置が微妙
演奏の邪魔にならないシールドジャックを、とのことで楽器背面の位置にジャックが付いたみたいです。
確かに邪魔になりにくいんだけど(まあ僕的にはちょっと邪魔です)、楽器を置けないという致命的なデザイン。
L型プラグのシールドかスタンド必須です。これは正直残念としか言えない。
側面ジャックに比べれば演奏時に限ってはプラグへの負荷は少ないかもしれないけど…。
重さはそんなでもない
アコースティックに比べれば若干重いかなーという程度。気になりません。
生音は普通のバイオリン
電気系統が本体内にあるので生音の音量は小さいかと思いきや、あんまり変わりません。
生音のクオリティ自体は値段相応ですが、アンプラグドでもいけます。
アコースティック編成でもC線使ってビオラ域まで弾けるというのはありがたい。
今後の使い方
まあ正直アコースティックの音色としては愛用のバイオリンのほうが圧倒的に良いので
普通のバイオリン録るなら今まで通りかな。
ただC線使えるのは大きいのでその辺活かしたアンサンブルは生音でもやってみたい。
もう少し音作りをガッツリやってエレアコならではの安定した音が出来れば、
バンドっぽいメインの曲でガンガン使っていきたいところです。