久しぶりに曲を作ったよ

肌寒いこの季節に、夏っぽいさわやかな曲を作りました。

元々「1時間でDTM」で作った曲なんだけど。
これね。

これを気に入った外国の人が「ゲーム用に使用ライセンスを買いたい」と
申し出がありまして。

買い取りじゃないにしろお金もらうならちゃんと作るよ、と言って
作ったものです。

曲名はSNSのノリで決まった『小エビのカクテルサラダ』という曲名だったんだけど、
外国だとよくわかんないと思うので、
Coevyにしました。
コエヴィー?コーヴィー?
そんな感じ。

以下、ちょっと曲についてです。

バイオリン

久しぶりにアコバイオリンでフルサイズの曲弾きました。
Aメロとかちょっと弓を軽く引っ張るような弾き方で
後ろ目なノリを出したつもりですがどうでしょう。

録りはDPA 4099VとUA 710 TwinFinityのTube側で。

ua710

プロセッシングは珍しくコンプをFairchild670じゃないのにしました。
いろいろ試した結果、Studio Oneの標準コンプに。

coevyss001

しっかりとコンプがかかる設定にして、Dry音と混ぜてます。
打ち込みと混ぜるのに、この設定が一番しっくりきた感じ。

あと初めての試みでT-RacksのQ-Limiterを
中高域の入力が大きい時に一瞬かかるようにしました。

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これ、単体だと全然よくわかんないんだけど、
2mixにしたときに効果的な気がしてます。
Brick wallモードのほうが音がまろやかな気がしたので、そっちで。

EQは音のキャラクターを打ち込みに寄せる感じで。
基本的には『バイオリンの録り音に打ち込み音のミックスを揃える』コンセプトで
進めてみたんだけど、曲全体のキャラクターがイメージに合わなくなっていったので
バイオリンも打ち込みに歩み寄せました。

あと22kHzくらいをEQで持ち上げてます。
音抜けが良くなるけど耳には痛くない、という印象だったので。

ピアノ

毎度おなじみPianoteqです。
これ以外使う気になれない。

coevyss003

今回はギターも入れたのであんまり手数多くないピアノですね。
プロセッシングは「コンプはゆるく、膨よかでほどよいブライト感」を狙ったつもり。
NIのLA-2Aをドライ音混ぜて使ってます。

アコースティックギター

これもレギュラー化しつつあるSunbird。

coevyss005

これ、やっぱすごい。
ソロとか、鍵盤で弾いたのほぼそのままなのにギターっぽい。
バッキングも多少それらしくなるようにはしてるけど、基本鍵盤で弾いてほぼこれです。
もうちょい慣らしてギターがんがん使っていきたい。

マイク設定はピアノに併せてステレオマイク大きめに混ぜました。
プロセッシングはちょっと不慣れなので割と適当です。
元々の音色が結構中低域豊かなので、楽器側の設定でも中低域カット、高域上げ目にしてます。

もうちょい距離感を後ろに配置したかったんだけど。
コンプとディレイを距離ツールとして効果的に使えるようになりたい。

ベース

NIのMM Bass Amped。
これもレギュラー化してます。

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割とベースは適当に鍵盤で弾いて、プロセッシングもいつも通り。
80Hz近傍の音がぼわっとピーキーになってたので
SonnoxのSuprEsserで叩いてます。
あとはWavesのVEQ4でキャラ作ってますね。

ドラム

Addictive Drums 2。
イメージに近いプリセットを適当に読みだしてエディットしてます。

coevyss006

最近はAD2内で音作りしてますが、割と狙い通りの音になった気がします。
無理にパラアウトしてミックスするより、AD2で詰めていって
どうしても気になるパーツだけパラアウトで混ぜたりするのが
一番扱いやすい気がしてます。

今回はRoomだけAD2の外にパラアウトして、そっちでS1とコンプで調整してます。
ちなみにドラムやベースはクオンタイズを20%シャッフル気味にして
やや後ノリ感を出してます。
けっこういい感じだと思いますがどうでしょう。

パーカッション

Addictive Drums 2。
バージョンアップ時に一緒に付けてもらったLatin Kit。

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これ、正直微妙…。どうしたAD2、という感じがしなくもない。
コンガがタムに相当してるんだけど、奏法や強弱感が少なすぎる。

とはいえ、奏法が少ない(鍵盤アサインが少ない)分リアルタイムで叩きやすいので、
そういう用途ではありかなと。
リアルタイム録音はしやすいです。

ドラムよりモタったほうがパーカッションっぽいので
こちらはシャッフル40%でクオンタイズしてます。

ミックス・マスタリング

全体的にバイオリンの録り音に質感を近づけつつ、
バイオリンも他の音に近づける、というミックスにしました。

なので割と素材感を活かしつつもジャンル感も出て、
今までで一番いいミックスができたんじゃないかなあと思います。
ムダのないプロセッシングで比較的狙い目の音になってます。

マスタリングに愛用してたAOMのInvisible Limiterと
IKの最新Stealth Limiterを掛け比べてみたんだけど、
Stealth Limiterのほうがやや元気がある感じかな、という印象。

coevyss008

どちらもすごくナチュラルに音圧をあげられるんだけど、
今回はStealth Limiterのほうがイメージに合ったのでそちらを使ってます。

その他IKのバスコンでゆるくまとめる、
Quad CompのM/Sでバイオリンやベースのピークを処理する、
IKのSonteq432でハイエンドとローエンドを少し上げる、など
IKさまさまです。

曲想について

元々ワンドロでの”Pop”というお題に対して、
JazztronikとかJazzin’ Parkのポップなやつの感じをややイメージしてたので、
ちょっとそんなアレンジにしました。さわやかな曲。

こういうポップな曲、ピアノは弾くの楽しいんだけど
バイオリン入れようとすると窮屈なので
最近はちょっと遠慮してますが、
たまに作る分には良いかな。

転調は相変わらずのやや強引なぼくっぽさですね。
転調後、ハンドクラップが入るところの
ピアノとピチカートのユニゾンが気に入ってます。
ポップだなあと思います。

ちなみにアートワークはサイクリングに行った時の写真。

cycling

イメージとしては西海岸っぽい海岸に
黄色いアンティーク車+ステンシルフォント、みたいなのがあったんだけど、
そもそもそういう写真持ってないので、手持ちの写真から夏っぽいやつを選びました。

次はそろそろアルバム制作に向けていきたい、という願望。