5年くらい前にリリースしたアルバムを
今更ながらデジタル配信開始しました。
bancdampでリリースしてます。
リマスターして48kHz/24bitのハイレゾ配信となってます。
なんで今更?
ちょくちょく「買いたいんですけど!」って問い合わせをもらい続けていて
そのたびに「いや今度配信します… 」と言ってはや数年。
配信するならリミックスかリマスターかしたいよなーと思ってたんだけど
当時からミックスやマスタリングは曲作り以上に時間かかったんですよね。
それを同じだけ時間かけるのもなあ…と。
だったんですが、幸いここ一年ほどで整えたpluginが
時短処理が可能、かつ使い勝手のよいものになっていたので
思い切ってリマスターに挑戦することにしました。
リマスターの方向性
当時VIOGRAPHYをリリースしたときは
『聴き疲れしないようにローエンドやハイエンドは控えめ、音圧も低めに』
をコンセプトにマスタリングしてました。
ただ今聴くと「音が薄いよなあ」という印象は否めない。
リマスターにあたりそこをもう少し補強した形を目指してます。
使ったplugin
方向性を決めたらStudio OneのProjectモードに2mixを並べます。
2mixは当時書き出した48kHz/24bitのやつをそのまま使います。

当時はCubaseで別トラック毎に並べて書き出し範囲を変えて、みたいにやってたので
これだけでもめっちゃ楽。
書き出しが一気にできるのは素晴らしい。
で、各トラックにOzone8とGullfoss、C4、Invisible LimiterやFG-X、Stealth Limiterを並べます。
(全部使うわけじゃないので適宜試しつつ)
設定はもちろんTrackによって違うけど、効率化のためにどのTrackもこれらだけで処理しました。

Ozone8でリファレンストラックからざっくり設定を入れ込みます。
その後Maximizerは外し、Dynamic EQはそのまま、EQ設定の変更を変えます。
まあ、結局Dynamic EQでリファレンスに比べてピークを抑えてもらうためにやっている感じ。
Track Assistantは音源のネガティブな部分の補正に使うのが良いかなーと。

Gullfossで重心を上と下に広げるような設定を詰めていきます。
トラックごとに質感を揃えます(まあもともと大体同じような質感なんだけど)。

C4はメーター見てて中域が比較的盛り上がりやすかったので
少し叩く感じで入れた気がします。
ふだんはIK MultimediaのQuad Compを使うことが多いけど、なんとなくC4に。


音圧上げはTrackによりますがバラード系はInvisible Limiter、バンド系はFG-Xを主に使いました。

イベリコ豚だけはStealth Limitter。
この曲は「マキシマイズすると静かなところでヒリヒリノイズが乗る」のでちょっと試行錯誤しました。
Invisible Limiterなどの『モニタリング音をマキシマイズ時同様にする』機能を使うとヒリヒリしないあたり、
リミッティング起因では無さそうなんだけど。
ちなみにこの現象は2013年当時から悩まされていて、
その時はなぜか唯一L3-LL Maximaizerだけはヒリヒリしなかったので、それを使ってました。
今回も同様の状態になったんだけど、L3はリダクションするとどんどん音のバランスが変わっていくので
それ以外で何とか対応。
その他全体を聴きながら全体整えて完了。
かなり手早く出来た気がします。
bandcampの今後の配信予定
Tunecore等と違って、配信データの管理自体を割とこちらに委ねられているので
ぼくみたいなDTMerにはちょうど良い感じがします。
感覚的にはSoundcloudとほぼ変わらないかな。
割と気軽にアップ出来るので、
例えば2時間DTMの曲、10曲まとめて200円配信とかでも
ありかなーという気はします。
あくまで売りたいというよりは『手元にデータ欲しい人』向け、みたいな。
新譜を作ったときにどうすべきか、というのは
またおいおい考えるとして、
音源公開の場としてSoundcloudとbandcampをうまいこと使っていきたいです。
そんな感じでゆるくbandcampを使っていく、
つまりぼくなりのゆるキャン△と言えるし、
そういう意味でぼくはなでしこなのかもしれません。